マーケティング戦略2025.05.12

会社や商品などのPRの方法を種類別に一覧で解説。効果的な事例も!

会社や商品などのPRの方法を種類別に一覧で解説。効果的な事例も!

目的別に見るPRの種類3つ

PR施策には、主に以下の3種類が存在します。

  • 企業PR
  • 戦略PR
  • 商品PR

それぞれのPRについて、目的や特徴を解説していきます。

企業PR

企業PRとは、企業や企業の理念をステークホルダーに共有し、双方向のコミュニケーションにより信頼関係を構築・維持させる活動です。

企業PRにおけるステークホルダーには、以下のような存在が挙げられます。

  • 従業員
  • 株主
  • 取引先
  • 金融機関
  • メディア
  • 消費者
  • 行政機関

企業は、ステークホルダーに適切にPRすることで、自社サービスの認知度やブランド力の向上を図れます。

企業PRの活動には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

  • 社内報を通じて、従業員に企業のビジョンや理念を伝える
  • Webサイトを通じて、消費者に企業の理念や価値を紹介する
  • ステークホルダーとの接点を増やすために、イベントを開催する

企業PRを成功させるには、ステークホルダーのニーズに合わせてPRする力が重要です。

なお当記事で解説するPRとは、以下のPRについて解説した記事の「Public Relations」にあたります。

戦略PR

戦略PRとは、多くの生活者が抱える社会的課題と自社商品やサービスを結びつけるブランドストーリーを構築し、いずれ商品・サービスの関心や購入につなげる活動です。

競争が激しい市場において、他社と差別化を図り、自社商品の認知度を上げることは簡単なことではありません。広告などを大量に露出して強引に認知度を高める手法では、商品やサービスに好感を抱いてもらえないこともあるでしょう。

戦略PRによって長期的な視点を持って人々の心を動かし、最終的に自然に購入を後押しし、ファン化させることでリピートも促します。

たとえばイメージムービーを制作してSNSを通じて特定の利用者へ商品の認知を広げ、話題性を作るような施策例が挙げられます。

戦略PRを成功させるには、消費者の感情を揺さぶるようなコミュニケーションや価値の提供が重要です。

商品PR

商品PRとは、社会情勢や消費者の声に耳を傾けながら、双方向のコミュニケーションのなかで商品の魅力を伝える活動です。

商品PRの活動には、たとえば以下のようなものが挙げられます。

  • 新商品についてプレスリリースを作成しメディアに配信する
  • インフルエンサーの動画配信を通じて、商品の認知を広げる
  • イベントを開催して、消費者に商品を手に取ってもらう機会を設ける

商品PRを成功させるには、ターゲット市場の動向をしっかりと把握することが重要です。

広告と異なるのは、それが一方向性の情報提供であるのに対し、PRは双方向コミュニケーションであること。よりくわしくそれぞれの違いについて知りたいという方は以下の記事をご覧ください。

マスメディアを活用したPR方法

マスメディアを活用したPR方法には、以下のような種類が挙げられます。

  • 新聞
  • テレビ
  • 雑誌

マスメディアとは、公衆に対して情報を伝えるための媒体です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

新聞

マスメディアを活用したPRの方法一つ目は、新聞を活用する方法です。新聞に広告を掲載することで、大きなPR効果を期待できます。

日本新聞協会の調査では、2024年の新聞の発行部数は約2,662万部で、約5,874万世帯が購読しています。年々発行部数は減少しているものの、現在でも大きな影響力を持つメディアです。

留意点として、発行部数が多い新聞ほど、広告掲載料金は高くなります。

たとえば、日本経済新聞の発行部数は1日約223.6万部ほどです。広告を掲載する場合、朝刊記事中(横70mm×縦32mm)が52.9万円(税別)、大型突き出し以上のサイズになると100万円前後の料金がかかります。

各社広告の費用や読者層の特徴が異なるため、慎重に選ぶことが重要です。

参照:一般社団法人日本新聞協会「新聞の発行部数と世帯数の推移
参照:株式会社内藤一水社「日経新聞の特徴と広告掲載料金のご案内

テレビ

マスメディアを活用したPR方法の二つ目は、テレビを活用する方法です。

全国ネットの番組の場合、視聴率1%につき約100万人、10%につき約1,000万人の人が視聴しているといわれています。自社商品やサービスを数百万〜数千万人規模で幅広い視聴層にPRできることが特徴です。

参照:ビデオリサーチ「「視聴率1%は何人?」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』

具体的なPR方法には、テレビCMの放映、ニュースやドキュメンタリー番組のコーナーでの紹介などがあります。

ただし、テレビCMの場合、数百万円〜数千万円と費用が高額である点に注意が必要です。ある程度まとまった予算があり、大きな認知を獲得したい場合に適した方法といえます。

ニュース番組などのコーナーで取り上げられる場合、PR費用はかからないケースもあります。しかし、どのように取り上げられるか指定できないケースが多いでしょう。

一度の施策で幅広い視聴者層にアプローチするには、テレビを活用したPRがおすすめです。

雑誌

マスメディアを活用したPRの方法三つ目は、雑誌を活用する方法です。

関連のある雑誌に取り上げられることで、ターゲット層をより明確に絞ってPRできる点が特徴です。

ターゲットとなる年代や性別、趣味、趣向に合わせて適切な雑誌にアプローチすることで、大きな効果が期待できます。

雑誌の購読者の情報をリサーチし、自社のターゲットにマッチするかどうかを確認することが重要です。

オンライン上のPR方法

web上でPRするには、主に以下の3つの方法が挙げられます。

  • SNS
  • オウンドメディア
  • 動画

それぞれの特徴を解説していきます。

SNS

オンライン上のPRの方法一つ目は、SNSを活用することです。

企業と消費者との双方向コミュニケーション促進に役立ち、継続的かつ最新の情報提供に適しています。

代表的なSNSは、Instagram・X(旧Twitter)・TikTokなど。以下の表にそれぞれの媒体の特徴をまとめました。

SNS媒体

特徴

Instagram

写真や映像がメインのコンテンツ。文字数も制限が厳しくないため多くの情報提供が可能

X(旧Twitter)

テキストベースで拡散力に優れたSNSコンテンツ。ユーザー同士の共有でさらに認知の拡大が可能

TikTok

ショート動画がメインのSNSコンテンツ。若年層を中心に、現在は幅広い年齢層のユーザーが利用中

SNSを利用したPRにおいては、アカウントを運用しフォロワーを増やすことで効果的な宣伝が可能です。費用面でのコストが低く、コストパフォーマンスに優れている点も大きな利点です。

オウンドメディア

オンライン上のPRの方法二つ目は、オウンドメディアを活用することです。

オウンドメディアとは、PR活動における情報発信を目的とした、自社運営のWebサイトのことです。ECサイトやポータルサイトとは異なり、多くの場合、自社で運営し、情報発信するWebサイトを意味します。

SEO施策を講じることで検索エンジンから自社の分野に関心の高いユーザーの流入を獲得でき、認知拡大や売上向上につなげられますSNSとの相性もよいため、掛け合わせてキャンペーンなどを行うことで相乗効果を図ることも可能です。

動画

オンライン上のPRの方法三つ目は、動画を活用することです。

ユーザーにとって視覚的・聴覚的に印象的な内容の動画を構成・作成することで、自社のブランドイメージや商品・サービスを魅力的に伝えやすくなる点が特徴です。

YouTubeなどのユーザーの多いプラットフォームにアップロードすれば、認知の拡大やブランディングが期待できます。その他、イベント・展示会・Web広告・タクシー広告などに活用が可能です。

動画は、オウンドメディアやSNSとの親和性が高く、掲載すると相互に流入を促せるでしょう

その他のPR方法

その他のPR方法の代表的な例は、以下のとおりです。

  • プレスリリース
  • パンフレット(社内報)
  • ポスター
  • イベント・展示会
  • DM

それぞれの特徴を解説していきます。

プレスリリース

プレスリリースとは、企業からメディアに向けた公式の情報発信のことです。プレスリリースを配信することで、各メディアからの取材や露出につなげられます

たとえばプレスリリース配信における代表的サイトの「PR TIMES」に掲載することで、多くのメディア関係者へ効率的に認知を広げることが可能です。

プレスリリースを作成する際は、メディアにとって取り上げる価値があると思わせる必要があります。つまり、記者の興味をひく内容にすることが重要です。

確実なメディア掲載につなげるためには、親和性の高いメディアリストを作成しておきましょう。すると自社のPR担当者間の情報共有も可能になります。問い合わせ先も明記して、スムーズなPR活動につなげましょう。

パンフレット(社内報)

パンフレット(社内報)は、社内の環境や取り組み、商品・サービスなどの情報をまとめてPRするものです。自社の従業員との関係性づくりを目的とした社内PRに活用されます。

パンフレット(社内報)を活用すると、以下の効果が期待できます。

  • 企業理念や経営方針の浸透
  • 社内情報の共有
  • 従業員のエンゲージメント向上
  • 社内のコミュニケーション活性化

また、パンフレットの作成にあたって収集した情報は、プレスリリースやSNSなどの他のPR施策にも活用できます。

ポスター(OOH)

写真や図表、文章でデザインした大判の紙を印刷し、壁や柱に掲示するポスター(OOH)もPRに活用できます。

公共交通機関の駅構内や車両内など、不特定多数の人の目に触れる場所に掲示することで、視覚的な宣伝効果があり、認知獲得が期待できます。駅構内などは掲示されるポスターの数が多いため、人々の印象に残るような差別化が必要です。

ポスターは広告の大きさを柔軟に決められるほか、比較的低コストではじめられるというメリットがあります。

掲示物の刷新などの手間を解消するため、近年では、デジタルサイネージ(DOOH)と呼ばれるディスプレイに情報を発信する方法にも注目が集まっています。

イベント・展示会

イベントや展示会は、たとえば開催される会場に企業がブースを出展し、来場者に商品やサービスをPRする方法です。

イベント・展示会によるPRは話題性が高く、来場したメディアに掲載される可能性もあります。

また、参加者や来場者と直接コミュニケーションをとれるため、消費者の印象に残りやすく、満足度を得やすい点が特徴です。

DM

DM(ダイレクトメール)は、顧客に対して送るハガキなどの郵便物、電子メールなどのことです。

商品・サービスへの関心の高い顧客にピンポイントで商品をPRできるため、高い効果を得られる特徴があります。顧客との継続的な関係構築や販売促進に適しています。

DMを送るためには顧客リストの作成やキャンペーンの企画など準備が必要なため、ある程度の費用と手間がかかる点に注意しましょう。

PRを推進させる5つのステップ

PR戦略で成果をあげる方法は以下のとおりです。

  • 目的を定める
  • ターゲットを明確にする
  • KGI・KPIを設定する
  • PRの計画を作成する
  • 効果を検証する

それぞれ解説していきます。

目的を定める

最初のステップは、PRの目的を定めることです。

PRの主な目的には以下が挙げられます。

  • 商品・サービスの認知度を高める
  • 自社のブランディング力を高める
  • 新たな顧客を獲得する

自社の状況に応じて何を目的とするかを明確にしておきましょう。目的を定めずPRをすると、期待した効果が得られない可能性があるため、注意が必要です。

ターゲットを明確にする

次に、誰にPRを行うのか、ターゲットを明確にすることが重要です。

ターゲットは、以下のような観点から定めます。

  • 性別
  • 年齢層
  • 職業
  • 地域

ターゲットを明確にせずPRをしても、認知や売上につながらない可能性があります。効果的な層に情報が届かないためです。

PRのターゲットを適切に設定することでPRの具体的な方法も定まるでしょう。

KGI・KPIを設定する

3つ目は、目的に応じたKPI・KGIを設定することです。

KGI(Key Goal Indicator)

重要目標達成指標。基本的には、売上高や成約数、利益率などが該当する

KPI(Key Performance Indicator)

重要業績評価指標。KGIを達成するための中間指標を意味する

選択するPR方法により、設定すべきKPIやKGIが異なります。たとえば、以下のような数値がKGI・KPIにあたります。

  • 自社SNSのインプレッション数
  • 自社に関連したSNS投稿の件数
  • 自社制作動画の再生回数
  • 自社プレスリリースの配信件数
  • 自社プレスリリースからの問い合わせ件数
  • メディアリレーションズの新規獲得数
  • メディアの自社掲載件数
  • 自社への取材件数
  • 企業や商品・サービスの指名検索数

広報・PR活動のKPIの立て方については以下の記事でくわしく解説しているのでご参照ください。

PRの計画を作成する

続いて、PRの計画を作成します。

どのような項目で計画を立てればよいかは、以下の表を参考にしてみてください。

項目

内容

PRのプログラム

PRの内容を決める

PR手法

PRをする方法を定める

日時や期間

PRをする日時や期間を定める

役割分担

PRに必要な業務工程を明確化し、役割を決める

PRに必要な項目を計画化すると、やるべきことが明確になり、スムーズにPRを進められます。

効果を検証する

計画に沿ってPRを実施した後、効果検証を行います。設定したKGI・KPIの目標値と実績の差異を測り、PRの効果を振り返るフローです。

新たに出た問題点や改善点を探り、PDCAを回すことでPRの成果を効果的に高めましょう。

PR活動の計測の仕方については、こちらの記事でも解説しているので、ご覧ください。

また、PR活動を成功させるコツはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご参照ください。

効果的なPR方法の実例3選

効果的だったPR方法の事例は、以下のとおりです。

  • P&G
  • 西武埼玉ライオンズ
  • 宮崎県小林市

それぞれの企業や自治体の取り組みについて解説していきます。

1.P&G|商品のブランドメッセージをもとにPR動画を公開

まずP&Gの事例をご紹介します。P&Gは、ベビー用品、ヘアケア商品、洗濯用洗剤など、主に家庭用品を中心に製造販売している企業です。

P&Gは、2018年より「#HairWeGo さあ、この髪でいこう。」のブランドメッセージのもとにPR動画を公開しています。主力商品「パンテーン」のPRを通して、個性や多様性に寄り添うためのキャンペーンを展開しました。

引用:PANTENE「HairWeGo
©️ 2021 Procter & Gamble.

令和元年には、就職生が自分らしいヘアスタイルで就職活動を行うことを応援する広告・動画を公開し、“髪から始まるもっと自由な就職活動”に企業139社が賛同しています。

参照:PANTENE「#令和の就活ヘアをもっと自由に

2.埼玉西武ライオンズ|野生のライオンを救う環境支援

次に紹介する事例は、埼玉西武ライオンズです。

埼玉西武ライオンズは2019年に、『SAVE LIONS ~消えゆく野生のライオンを救うプロジェクト~』を発足しています。PR活動によって多くのメディアに露出されるようになり、国内・海外の企業から賛同を集めることに成功しました。

引用:「埼玉西武ライオンズ
Copyright  © Seibu Lions All Rights Reserved.

他にもさまざまな取り組みにより、多くの賛同を得ています。埼玉西武ライオンズが行ったPR活動は以下のとおりです。

  • 野球を通して社会問題の解決や持続可能な社会を目指し、『L-FRIENDS』を発足(2020シーズン)
  • ファンと共に活動するチャリティーイベント「SAVE LIONS DAY」を開催(2021シーズン)

参照:埼玉西武ライオンズ「L-FRIENDS

3.宮崎県小林市|地域の人口問題解決にゲームを活用する部署を設立

最後に、宮崎県小林市の事例を紹介します。

2014年に「消滅可能性都市」に指定された宮崎県小林市では、人口減少問題を解決するために新たなPR活動を実施しました。

まちづくりゲーム「シムシティ ビルドイット」を活用するシムシティ課を設立し、理想的なまちづくりをPRしています。シムシティ ビルドイット(Andoridアプリ)は総ダウンロード数1億以上、549万件も集まったレビューによる評価は4.3(2025年5月時点)と人気のゲーム。

シムシティ課では、ゲーム内に小林市の箱庭を再現し、ゲームを通して理想の未来像を議論します。

参照:小林市「シムシティ課
Copyright © KOBAYASHI City. Electronic Arts Inc. All Rights Reserved.

YouTube上でも積極的に発信していることもあり、多くのメディアに取り上げられ、注目を集めています。

参照:小林市公式YouTubeチャンネル

目的に合ったPR方法を選択しよう

PR活動は、企業PR、戦略PR、商品PRの3つに分けられ、またその方法は主にマスメディア、オンライン、オフラインの3つに分けられます。それぞれの特徴を把握し、自社の商品やサービスに合った効果的なPR方法を選択することが重要です。

また、チャネルを問わずPRにはタレントの起用も一つの方法です。

近年はコストを抑えて月額費用でタレントを起用できるタレントサブスクサービスもあります。タレントサブスクは、定額料金で著名タレントの素材を広告などに活用できるサービスです。

たとえば、サブスク型オンラインキャスティングサービスのSkettt(スケット)は月額20万円から利用が可能。最短1か月から導入できるため、リスクを抑えて運用スタートできます。ぜひ一度、チェックしてみてください。

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